2006.03.13

ピンクの背表紙

たまに聞かれる、この手の質問。
「○○歳向けの本って、無いですか?」

…正直な話
「私は、そのお子さん知らないですから」と心の中で思っていても口には出せませんから、まあ司書としては(はずれの無い)名作をすすめるわけです。
「うちの子10歳なんですけど、『ゾロリ』ばっかりで、他のも読んで欲しいんですけど」
なんて聞かれるんですけど、そのときは子どもさんの性別を聞くことにしています。で、男子だったら冒険物。女子だったらファンタジーとか…無難でしょ?

…正直な話、そのくらい(10歳くらい)のお嬢さんたちが好きなのは
「講談社X文庫」だったり、します。
最近の児童書は、どうもファンタジー色が強くてついていけない子、というのもいます。
『ゾロリ』を卒業したら次は何?という段階の子たちはたくさんいます。
女子の方が卒業は早いので、なんとか次のステップに移っていかないと、そのまま読書しなくなってしまったりするので…せっかくゾロリで「本って楽しい!」をつかんでくれているので…そのまま図書室・本屋通いを進めて欲しい、となるといきなり重松清やあさのあつこ、というのもついていけない子もいるし…。
(「イタイー」といいながら彼女達は読む。カウンターで「イタイ話、ない?」って聞いてくる子もいるくらいに需要はあるのですが)
そういう子たちのフォロー材として、講談社X文庫は最適でした。
(男子は高学年になってもゾロリを読んでいる子結構いて、次に進むのはジャンプじゃないかな?)

今月の配本で、X文庫としての刊行が最後になります。

確かにライトノベルの時流には合わなかったかもしれない。図書館での貸出が(この場合は)売り上げに影響したかもしれない。
でも、確かに、X文庫が果たした役割は大きい、と感じています。

小学校高学年の女子の「癒し」だったと思いますね。

今後、講談社青い鳥文庫に引き継がれていくのだとは思いますが…やはり「イタイ話」とかじゃなくて、「ラブラブコメしい話」を求める子はいるので、是非、もっと出版していって欲しいな、と思います。
秋野ひとみや風見潤あたりを是非、講談社青い鳥文庫でも!

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2005.03.04

SFセレクション

ポプラ社「SFセレクション1~7巻」
…きた!きた!なんともマニアックな赤木かん子さんのセレクション!

かん子さんのセレクションだと必ず、マンガが収録されるのですが。

第一巻「時空の旅」には「金星樹」(佐藤史緒)が収録されている!!!

…この作品、ものすごく好きで!
中学生の頃(確か先輩に借りて)読んで、それが手に入りにくい本と知り、
「初めて神田の古本屋街で、捜し求めて買った古本マンガ」でもあるのです!!

あぁぁ~佐藤史緒は文庫化されても「金星樹」は収録されていないからさ~、実家の物置からサルベージしてこようと思っていたのですが…10数年ぶりに読み返しても、結構ちゃんと台詞とかコマ割りとか覚えていて…記憶の中で美化されちゃってたりしたかな?と思ったりもしたけど、結構そんなこともなく読めたので、なんかホント自分の嗜好の変わりなさにあきれたりも誇らしかったりしました(苦笑)
#「ラーゼフォン」の元になった、と監督本人が言っている作品です。どのくらい元かというと「そういえば半球で、時間SF初恋物語だねぇ」というくらいと認識しております。

他の作品も「トインビー・コンダクター」(ブラッドベリ)だったり「午後の恐竜」(星新一)だったりするので、SF好きは買いですよ!ええ!

ポプラ社の児童向け全集、の方が版形大きいし!紙も(きっと)いいし!
他の巻もよさげなラインナップなのだ!
SF好きは要チェック。

ただ、ポプラ社の児童向け全集なので書店購入は結構大変でした。全集というのはよほどおおきい書店でないと入ってきません。(児童書に力を入れているところでないと大型書店でも入りません)
私も『金星樹』のためにいてもたってもいられず、会社帰りに書店をはしごし、4軒目でようやく見つけました!

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2005.01.24

黄金色の蛇は謎を招く

黄金色の蛇は謎を招く (あきみれい ジャイブ・カラフル文庫)読みました。

「しかしジャイブ・カラフル文庫」ものすごくイラスト重視の文庫レーベルだと思います。

あらすじは考古学者の父親から「エジプトで出土した(といわれる)黄金の蛇のブレスレット」を誕生日プレゼントにもらった主人公の中学生の少年・裕太が、その腕輪に宿っていた少年の魂と感応して、ちょっと霊能力者のようになってしまう。その能力を使って、学校に起こる事件を解決していく、というものです。

このカラフル文庫がいわゆる「ライトノベル」系と言われる文庫レーベル(電撃とか)と一線を画するところは
「大人が、ちゃんと大人として書かれている所」ではないかと考えます。
確かに、自立できていない大人や結果としてこどもを巻き込んでしまう大人、が出てはくるのですがおおむね、親は教師はその他の「主人公よりも年上の登場人物は」こどもを守り、物語は展開していきます。

この物語にも「生徒に八つ当たりをする先生」や「離婚した母親」(第一主人公の父親も家にはいない)は出てきますが、そのどれもが物語を進める上での役回りであるだけであって、本質的なところではこどもを傷つけてはいない。
そこが読んでいて安心できる点です。

(感想とは少しずれますが)
こういうことを考えると、「ヤングアダルト」という呼び方が敬遠されるようになったのは、まあその語感がわかりにくかったのもありますが、「ヤングアダルト小説に出てくるのは『アダルトチルドレン』
と呼称される『年齢は大人』になっている人を扱った小説」だという認識が出てきてしまったからだと思っています。
(赤木かん子さんなんか、そう言い切っていた時期もありますし)

この話はまた折について書いていくかと。(自分の考えの整理にもなりますし)
「ヤングアダルト」サービスについても、もう少しきちんと自分のスタンスを打ち出していきたいなあとも思ってますし。
(…司書になって10年以上にもなると、こういうことを考えるようになるのね…自分でもびっくりだ)

とりあえず、定型的な部分もありますが、それはそれとして、面白い話だったのでした。
これで終了だとしたらあまりにもあまり中途半端なので、是非続きが出て欲しいものです。

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2005.01.21

時空ハンターYUKI

時空ハンターYUKI (あさのあつこ ジャイブ)を読みました。
『ヒント?!』連載時から楽しみに読んでいまして、こうして一冊にまとまると読みやすくて嬉しいですな。
以前からそうではあったのですが、児童書の中でも退魔師モノというのはひとつのジャンルとして定着しつつあるのですが…。

この話の内容を簡単に説明すると。(ネタばれは極力避けたんだけど…大丈夫かしら?気にする人は飛ばしてください)
二卵性双生児の結祈(ゆき・姉)神楽(弟)、積極的でしっかり者の弟と
おとなしい姉の仲良しだったが、ある日ユキは家に代々伝わる『星の娘』としての能力に目覚め、闇の力と対峙する
ようになる。そのことを知っているのは同じく能力者の祖母と白猫(少女の魂が宿っている)だけ。
しかし、ユキはその能力に悩み、大切な弟にも相談できずに悩む…

大筋はこんな感じで、非常になじみ深い設定にお話なのでとてもすんなり読みました。

「そういえば『ライトノベル読本』(日経BP)では『カラフル文庫』がライトノベルレーベルとして記事になっていたな」とか。
「双子設定に『萌え』」「猫少女に『萌え』」るのが正しいのかしら…とか、を考えてしまいました。

児童書、ですからターゲットは9歳~12歳くらいだと思うんです。
「あさのあつこ、だから読む子」(『バッテリー』と思って読むとかなり違うんだけど。『バッテリー』はスタンドアローンな存在ですし。)
「新書サイズの文庫(児童書でいう「文庫」は新書サイズ)が好きな子」
「こういう感じの『ファンタジー系』が好きな子」がターゲット。
こういう子達は、しゃっかりきに指導しなくても(してないけど)どんどん好きなものを読んでってくれるのです。
#中学生はイラストで読んでくれると思います。

「今の子供たちはゲーム世代ですから、こういう話が」とか考えているんじゃないかと推測されますが、
「読書好き」のこどもを増やしたいのか、それとも
「オタク因子のあぶり出し」にしたいのか…なんて勘繰ってしまいますねえ。

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2005.01.14

進化をつづける 最新ロボット大図鑑2005

「ピタゴラスイッチ」(公式ページのこちらより こちらのほうがはるかに充実)にQRIOがでて「アルゴリズムたいそう」をやったの見れば、その愛らしさに悶絶し、
AIBOを見れば行って頭を押してやり、ピンクのボールを投げ
ROBO-CONは近所でやっているので見に行ったり、
当然LEGOの「MINDSTORM」をも持っている、私としては
HRP-2のこんなムービーを見てしまったらその愛くるしさに卒倒しそうになり(これを見るとガルディーンとしか見えない)

毎年発売される「進化をつづける 最新ロボット大図鑑2005」なんてものも
毎年購入してしまうのだ。

ここ近年、こどもの自由研究の宿題で学校に一人くらいの割合で「ロボット」を調べにくる子がいるのです。
以前は「ロボットを調べることが」宿題になること自体が考えられなかったのですが、やはり
「AIBO」の力はすごいな、と思います。

まずこどもは「『AIBOかキュリオ』の写真が出ている本は無いですか?」と尋ねてきますが
それ以外のロボット、には関心はわかないのかな?などとも思ってみる。
中学生以上では「その部分が切り取られてしまうのではないか」とビクビクしてしまうのですが、小学生4年生までは
えらくそういう観念はしっかりしているので、そういう心配は無く、穏やかな気持ちで紹介することが出来ます。

#…もう少しこどもを信じようよ(>自分)

毎年改訂されるだけあって、最新機種(というのかなこの場合も)必ず取り上げそのときの話題のロボットの関係者への
インタビューも掲載されています。話題になったことのあるロボットは網羅されています。
子ども向けですが子ども向けなので「とても写真が綺麗」です。科学雑誌とかとは比べらんないくらい。A4判変型の大型
なので見ごたえもアリ。
でも説明はお子ちゃま向けなので内容は物足りないけど、写真集としてロボット好きの人はそろえてもいいかも。

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